美容師になって20年。
気が付くとあっという間の20年ですが、おかげ様で毎日がドラマのような日々を送らせていただいています。
笑ったり、
喜び合えたり、
一緒に涙を流したり、
出会いもあれば
別れもあったり。
本当にいろいろなドラマがあります。
ここtoastで楽しく美容師ができているのも家族の支えや、いろいろな美容師の先輩に育てていただき、たくさんのお客様に成長させていただくことができたからです。
日常の生活を送っていて、ふとお客様のことを思い出すことが多々あります。
〇〇さん最近いらしてないけど元気かな?
とか突然思い出したりします。
今回はこの時期になると、なんとなくあるお客様のことを思い出すので書いてみました。
私が神奈川で8年間勤めていた美容室で、7年位担当させていただいたお客様がいらっしゃいました。
その方は毎月のようにパーマやカラーをされに来ていただいていました。
身なりはいつもキレイにされていて、お話しされるしぐさも上品で、その方にお会いすると私含め、スタッフ一同が明るく元気が出るようなユーモアな方でした。
私のことを「先生」と呼んでいただいていました。
その方を担当させていただくようになって数年が経ち、私が店長を務めさせていただくことになりました。
店長になった私にある日ビックリすることを言ってくださいました。
「先生、あんなにちゃらんぽらんだったのに凄いわね。あの頃の先生が嘘見たいわよ。あの頃の自分に言ってあげたいんじゃない?僕はこんなに立派になったんだって。」
その時に初めて知ったのですが、その方は私が神奈川で一番最初に勤めていたころの上司のお客様だったそうです。
当時、私はまだ美容師の駆け出しで20代前半のアシスタントでした。
年の近い先輩とチラシ配りに行っては休憩と題して、自販機でアイスを買ってはさぼったりしていました。
どうやらその現場を見られていたようです・・・
そんな私のことを知ったうえで、スタイリストと言ってもまだまだ技術が未熟だった私を見守ってくださり、お客様として通っていただいていました。
その方は毎回いろいろなお話をしてくださいました。
仲のいいお友達とお店を貸し切りにして、バニーガールの恰好をしてバカ騒ぎをしたお話をしていただいたり、
車が渋滞で動かない時には、救急車の後ろについて走って渋滞を回避したお話だったり、
時にはもっとこうしたらお店がうまくいくのではないかとアドバイスをしていただいたり、
私はその方にお会いすることが毎月の楽しみで心の奥底から大好きでした。
確か担当させていただいて6年目位のある日、その方に突然言われました。
「先生、絶対に奥様と一緒にお店を出しちゃダメよ。絶対にうまくいかないから。」
よまれていました。
私は埼玉で独立することを決めていました。
でも、身内以外誰にも言っていませんでした。
会社に独立することを伝えてからスタッフに伝えて、それからお客様に伝えるのが筋だと思っていました。
独立しちゃダメと言われてから一年位が過ぎ、お客様に退社をすることを伝える事が許される環境が整いました。
まずはその方に一番最初に報告したいとズット思っていました。
俺頑張ってるんだよって、俺絶対夫婦でも成功させられるから見守っててくださいって、一番最初に伝えたかった。
その方は来店当初からお嬢様と一緒にご来店してくださっていました。
あれは残暑が厳しい日のことでしたね。
私が担当ではなかったのですが、サロンにはお嬢様がご来店していました。
担当のスタイリストが曇った顔で私を呼びに来ました。
「山田さん、ちょっといいですか。」
そのお嬢様のところに連れていかれてからはあまり覚えていません。
ただただ涙が止まらなかったことだけは覚えています。
病気で亡くなられていました。
長い間、重い病気と闘っていることはご本人様から聞かされていました。
美容師になったことを後悔したことは一度もありません。
ただ美容師になってあの日にどうしても戻りたいと後悔した日は一日だけあります。
それはその方が最後にご来店していただいた日です。
今でも目をつぶるとあの日が鮮明に出てきます。
いつも明るくて元気な方が一言も話さずズット目を閉じられていました。
なんだか今日は元気がないな、そっとしておいたほうがいいかな、どう接したらいいかな、触れたいけど触れられず、うまいお声がけもできずにお会計を済まされてお見送りをしました。
お見送りの際必ず、
「先生忙しいから中に入って。」
と言われますがその日だけは言っていただけませんでした。
いつもと違った様子でお見送りをさせていただき、見えなくなりそうなところで振り返ってくださって深々とお辞儀をされたのが最後でした。
なんで病気で辛かったのを気づけなかったんだろう・・・
なんであの時もっと優しくできなかったんだろう・・・
なんで気の利いたお声がけできなかったんだろ・・・
もっと話したかった・・・
独立しますって伝えておけばよかった・・・
泣いても泣ききれないくらい後悔しました。
これはその方からいただいた娘の出産祝いののし袋です。
絶対に捨てられない俺の宝物です。
その方が書いてくださった字ですが、この字を見ただけで涙が出ます。
「先生年賀状いただきました。ご丁寧にありがとうございます。先生はハングル文字習い始めたんですか?」
と私の字の汚さをよく馬鹿にされていました。
その方は悪性リンパ腫で首から肩のほうに転移していて、肩が上がらない状態で力を振り絞って震える手で書いてくださいました。
自分がどんな状態でも周りにいる人に心配をかけることなく、相手を気遣って相手目線で会話をしてくれる、いつでも120%全力で接してきてくださいました。
その方から身をもって学んだこと。
一期一会
そんな習い方をしたくありませんでしたが、しっかり自分の身体にその四字熟語がインプットさせられました。
また会えるかもしれないし、今日で最後かもしれない。
どんな状況でも最高の笑顔で人と触れ合いたい。
別に嫌われたっていい。
自分ってこんな人間なんですって心の扉全開にして話したい。
その方に習いました。
だから今toastでいつも笑顔で立っていられる自分がいるのだと思います。
長くなりましたが人生は本当に一期一会だと思います。
一度っきりの人生、一度っきりのチャンス。
つかむかのがすは自分次第ですよね!
2017年はもっともっと心の扉全開で攻めていこうと思っています!!!
一年間大変お世話になりました。
おかげ様であっという間の楽しい一年でした。
来年もまた皆さまの笑顔にお会いできることを心よりワクワクしていますね♪
では、ゆく年くる年に
Let’s have a toast!!!!!
また会いましょう♡
じゃあね♪
See you♡
夢の中で会おうぜ☆彡
ps
吉田さん、また会いたっす
toast beauty garden since 2013-2016
店主:山田 「LEE」 理大
俺のガン治療、あたたかく見守って下さり有難うございました。俺もおかげさまで、健康になりました。おかげさまで、彼女も出来、同棲も始めました。LEEさんも幸子さんも健康にだけ気を付けて
残り1日頑張ってください(^_^)。人生色々ドラマが
有るんですね!。
ガンを宣告された時は、絶望のどん底でしたが、
二回のオペにより奇跡的に助かり、LEEさんの
話含めて、健康に生きる為の知識など、いっぱいアドバイス下さり感謝してます。マラソンで、生きていれば何でも出来るとお伝え下さり感謝でいっぱいです。うざったいぐらい言います。本当にありがとうございますm(__)m。
生きている限りやれることは全力でやりたいですね!
まだまだ感謝されるほどの人間ではないです(^^)
うれしいコメントありがとうございました。
店主
LEE様
こんにちは✋
今 新幹線の中でこのブログを読ませて頂きました
知らず知らず…涙が出てきました
感動しました‼️
こんなにもお客様の事を思って接して下さって…
私もお世話になっている ひとりの客として
LEE様ご夫妻に巡り会えた事に感謝です
今年はブログ 簡素化されちゃうそうですが…
素敵なメッセージと
まるで写真家の様なフォト
楽しみにしています
RKさま
あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします♡
うれしいメッセージありがとうございます。
お客様商売の美容師。
日々いろいろな出来事があります。
RKさまとの出会いもドラマティックですよね(^_-)-☆
今年のブログはまた違った味として食してみていただけたらと思います☆
またお会いできる日を楽しみにお待ちしています!
店主:LEE-chang